視点と切り口

モノ創りをするときに、私達は「視点」ということを大切にしています。
自然の中、生活の中、遊び、仕事の中。常になにかを感じ取る目。
日々の生活の中で感じ取ったさまざまなものは、モノの背景をどう読み取り表現するかという時に大切になってきます。
商品は人との出会いにおいて、初めて存在価値が生まれるもの。
人を引きつける魅力あるパッケージとは、商品の持つ特徴、個性、機能といった切り口の探求。ビジュアル表現の追求。クライアントとのコミュニケーションの深さと、またそれに対するフットワークの良さから生まれるものだと思います。
日頃大切にしている視点を活かし、その商品のコンセプトにあった物腰、その商品にふさわしい顔つきを発見し、デザインすること。
商品そのものの魅力を素直に引き出しデザインに導くことを心がけています。

ving
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    2013. zakka next 展

    Walking stick

    日本は現在、高齢化社会。今がトレンド?
    日本では困ってからステッキを使うが、イギリス人は、ステッキをファッションとして使い始めるので、腰が曲がっておらずその立ち姿がちがう。僕もステッキを探し始めてみたら、なかなかいいものがない! それで3〜4年前から自分のステッキを作り始めた。この展覧会では、自分の身の回りで困っているものをつくり続けてきた。だから今回はステッキ。特にこだわってきたのは、スマートさとコンパクトさ。今回のステッキも、安定した13mm〜18mmパイプの中から、どこまでが僕の75キロ(スマート?)の体重をスマートにささえられるか検証し、その結果14mmパイプを採用した。そうやって必要に迫られて作っているうちに、いろいろなものが増え続ける。
    1つ作ろうとすると3つできる。材質、色、形状等、様々なバリエーションができてしまうのだ。こういう物を作っていると、自分のせっかちなところ、気の短いところ、そうじゃなくて…、おっそろしく気の長いところにも気づかされる。
    何度も成型に失敗したりして、もう3年も飽きずにつくっているんだから。

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    2012. zakka3 展

    Tray & Kettle

    食寝処 住処
    身の回りで自分の欲しい小物を、これまで作ってきた。
    ひとり焼き肉、ひとりカラオケ、ひとりボーリングと若い世代の一人ばやり?さらに高齢化の人口が一番多い時代になって、一人ご飯。そういう生活が大嫌いな身としては、もう少し楽しく暮らせないかと思う。
    今回はトレイとケトル。
    ご飯を食べるときテーブルの上で簡単なものを作れたらいいなと思った。IH調理器具でつくる、またオーブントースターやオーブンでそのまま焼けてそのまま食べられる。フライパンではないので、ハムエッグやウィンナーなど簡単に調理するだけ。
    手間をかけないでも景色がおいしそうにできる。
    トレイとしてそのまま盛りつけてもよし。小物入れとして使ってもよし。セットでやかんも作った。色見本として作って みたら意外と可愛いかったので、そのままつくってしまった。
    ハイテックな形ではなく、アナログな(誤用かもしれないが適切な言葉がみつからない)形にモダンなパターンがかえって映える。

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    2011. zakka2 展

    CASE by CASE 2

    だからやっぱり、とっても個人的に使いたいもの。
    つまり、これは去年の続き、ってことなんだよね。
    男の雑貨って以外にいいものがないんだよ。
    夜飲みにいくための、カード2枚ぐらいとお札がちょっと入る小さな財布。あとはシガレットケースとiPhoneが入るだけのポーチ。
    ポーチにしても日曜日のお父さんみたいなアウトドアぽい感じのものしかない。オジサン臭い。オジサンでも使える小粋なものがあったらいいな、と思うだけ。カジュアルだけど安っぽくない、オシャレだけどさりげない、ジャケット着ても、着てなくても使えるもの。ちょっとカワいい、気のきいたもの。
    アイテムが偏ってるのは、本来が自分用のアイテムだから。あくまで趣味的なもの。10本入りのシガレットケースもそう。節煙と思ったけど毎日お昼に詰め直しているんだから、しょうがない。
    ブローチは今回の展覧会用です。上着の襟に付けるのに、結構リアルなブローチしかない。抽象的な方が雰囲気が広がる。今回の展覧会には間に合わなかったものがあるけど、もともと展覧会用に作っている訳ではなくライフワークだと思っている。

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    2010. zakka 展

    CASE by CASE

    いつも使うものは、好きなもののほうがいい。
    「VING DESIGN」の原点。
    日々の暮らしのなかで、いざ自分が使いたいと思って探してみるとなかなか欲しいものがない。たとえばポーチ。そのお財布と携帯電話、ライターとタバコがスッと収まってオジサンの僕が持っても似合うようなものが見つからない。モノを探すのは嫌いではないが、あまりに気に入ったモノが見つからない。
     2年前のある日、自分でつくりはじめた。型をつくって樹脂を流し込む。自分でミシンで縫ってみる。これがどんどん楽しくなって、今では暇さえあれば何かつくっている。必要に迫られてつくっているうちに、いろいろなものが増え続ける。材質、色等、バリエーションができてしまうのだ。  シガレットケースもそのひとつだ。ちょっとだけ健康のことを考えてニコチンの低いタバコに変えたのだが、パッケージが気に入らない。そこで、またもや自分でつくることにした。そうして昔懐かしいベークライトのイメージの白黒のシガレットケースが完成した。

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    2008.05. HIRAKU展

    mo.ving.graph

    昔つくった腹話術の人形、
    パラパラ漫画や手回しアニメ機械……。
    くるくる回せばいろんなものが見えてくる。
    僕の頭の中には、たくさんの「好きなもの」が詰まった引き出しがある。たとえば小学校時代、目玉や口がパタパタ動く腹話術の人形が大好きで、夏休みの工作で自分でつくった初めてのカラクリ人形もそのひとつだ。パラパラ漫画と同じ原理で絵が動いて見える円筒型の手回しのゾーイトロープも気に入っていた。大人になってからも、カラクリへの興味は増すばかり、外国の骨董店で探し回ったオートマター(自動人形)はその代表だ。
    女の子を理屈で好きにならないのと同じように、どれもこれも理屈ぬき、見た途端に刺激を受けて記憶の引き出しにしまってきたものたちだ。
    「mo.ving.graph」は、そうやって普段気になっていた好きなものと好きなものが結びついて自然に生まれた作品だ。矢印が動いたり、音がしたり、クルクル回ったりする、電池もコンピュータも使わないどこまでもアナログな手回し式のマシンたちだ。カラクリっぽくて、作品っぽくて、アナログのムダな機械っぽい。アートだとかパッケージデザインだとか特に気にしたわけではなく、ただ、好きなものを好きなようにつくってみた。

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    2007.10. pack unpack 展

    ボタンのかけちがい

    どんなものでもそうだけど、完成されすぎているものにはあまり魅力を感じない。「こうなったら楽しいだろうな」って想像できる中途半端なものや、変化していく途中にあるものがいちばん楽しめる気がするんだ。
    作品をつくるときも、楽しくて変化があるようなものを、と考えた。カラクリのようにそのものに動きがあったり変化するもの、自分で自由に変化させられる余地があるもので、親しみやすいものがいい。そんなふうに考えていて浮かんだのが、ボタンと毛糸だったんだ。つまらない黒いセーターでも、ボタンを色とりどりの毛糸で縫いつけると、服がビックリするくらい違って見えてくることがある。それってちょっと面白い。そんな楽しい変化をパッケージにしてみたのが今回の作品だ。
    ボタンは留めたり、かけたりするもので、毛糸はセーターや襟巻きや手袋を編むために、袋はモノを入れるためにある。ところが本来の機能じゃない使い方をして合体すると、新しいひとつのものになる。ボタンに、ただ好きなように毛糸をかけ違えてみる。モノが入れにくかったり入らなかったりする袋を、コストも度外視してやりたいだけ手間をかけてつくってみる。理屈っぽくもないし、機能を考えているわけでもない、ただ変化して楽しくなれる自立したもの。

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    2006.10. Package Mania 展

    Handkerchief

    色は色として、形は形としてとらえている。
    その是非を判断するのは、日々を見つめ続けてきた己の目線。
    プロセスも理屈も超越して、デザインはいつもモノとして存在する。

    箱にとって色と開け方は昔から遊びができる要素だと思うんだ。それで昔から大好きだったカラクリをパッケージでやってみよう、と。小さい頃から目が開いたり口が動く腹話術の人形をつくったりしていたんだよ。それをパッケージでやろうかなと考えた。子どもの頃にあった変わり玉(マーブル)の箱のようなもの。目が開いたり舌が伸びたりする、変化するパッケージ。 そうすると箱なら四角いほうがいいな、じゃあ中身は何がいいかな、と考えていった。中身がないとペーパークラフトになっちゃうし、中身が特別なものになると福袋になっちゃうからね。それでちょうどいいのがハンカチで、あくまでパッケージの範囲内にとどまるようにまとめてみようかなと今は考えている。

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    1998.09. 銀座王子ギャラリー

    TOKYO BOX-WING CLUB

    What situation is the environment which surround Package Design
    Now (1998) and how we take the future (2001).
    the seven designers who are trained well go up to the ring with the thought *what is the creative for me in designing package.*

    Shintaro Arakawa
    Tatsumi Inuzuka
    Yoshio Kato
    Yousei Kawaji
    Ving Takahashi
    Takashi Kanome
    Katsu Kimura

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    2010.06. Paris Connection

    Paris Connection
    香水瓶に魅せられて

    「筑波技術大学 生田目研究室」と「株式会社 イフカンパニー」が産学連携事業として、文化情報の発信を目的とし立ち上げました。
    芸術と生活文化の情報を、パリやミラノなど世界で活躍する人々と連携して鮮度の高い情報をお届けしています。

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